阪和線を走る車両達 電車図鑑

阪和線は和歌山と大阪の天王寺を結ぶ路線で、1929年に阪和電気鉄道によって開業した歴史のある路線である。

今回はその阪和線を走る車両を紹介していく。

【223系】

〈0番台〉
223系の初期車である0番台は1993年に関西空港アクセス用として登場し、計68両が製造された。

車体はステンレス製で、1994年にはグッドデザイン賞を受賞している。

登場した当時は2両編成と6両編成で編成が組まれていたが、後に3両編成と5両編成に変更され、現在は全車4両編成に変更されている。

1+2列の座席配置で、関西空港へ向かう客を配慮し、トランクなどの荷物が置きやすいように通路が広くなっている。

4両編成を二本連結して「関空・紀州路快速」として運転される。また、4両基本編成で区間快速や、普通として運転されることもある。

なお、2018年から体質改善工事が始まっていて、原型とは異なった外観になっている。

体質改善車。行き先表示器がLEDになっていて、ライトが前より明るくなっている。

〈2500番台〉
0番台よりも後に製造された車両で、当時量産されていた東海道・山陽本線用の2000番台の機器類や車体構造が流用されている。同じ形式だとはいえ0番台と見た目が大きく異なっていたため区別するために2500番台と区分された。

登場当時は3両編成と5両編成が製造されたが、現在は4両編成に固定されている。

0番台と共通運用を組み、0番台と併結したり、225系(次章掲載)と連結したりして8両編成で運転されることもある。

【225系】

〈5000番台〉
5000番台は、阪和を快速として走って
いた103系や113系、奈良電車区の221系を置き換えるため2010年に登場した。

日根野電車区に計116両が新製配置された。223系と連結して使用される。

快速や関空・紀州路快速、区間快速、普通として運用され、普通と区間快速は4両基本編成で運用される。

東海道・山陽本線を走る0番台と同じような見た目だが、色や路線の違いからか5000番台と区分されている。

〈5100番台〉
5100番台は、老朽化した103系と205系を置き換えるために、2016年から運用を開始している。

5100番台は5000番台とはライトの形や行き先表示器が違い、行き先表示器やライトはLEDになっている。

4両編成と6両編成があり、6両編成には女性専用車が連結されている。6両編成は専ら普通として運用される。

2018年には103系と205系を完全に置き換え、これにより阪和線を走る列車は特急と一部の列車を除き223系と225系に統一された。

見た目は大阪環状線の323系や広島地区の227系と似ていて、東海道・山陽本線の100番台とそっくりである。

223系と225系ともに転落防止幌の設置工事が進んでいて、まるで電車の耳のようになっている。

225系同士の並び。左側5000番台で右が5100番台。違いは一目瞭然だ。

【281系】

281系は、1994年に関空アクセス特急である「はるか」の専用車両として59両が製造された。

基本編成6両編成と付属編成3両編成があり、6+3の9両編成や付属編成のみの3両編成で運用されることもある。

この列車は1994年の登場した年にグッドデザイン賞を受賞している。

特徴としては、屋根に大きくJRの文字が書かれているほか、側面には「はるか」のロゴが入っている。

1編成だけ、ハローキティのラッピングがされている編成がある。

JR西日本によると、281系は2024年度から新型車両によって置き換わるらしい。新型車両がどのようなデザインになるのか楽しみである。

【283系】

283系はもともと走っていた特急「くろしお」用の381系よりもサービスの向上、スピードアップによる輸送力の増強を目的として基本編成6両編成と付属編成3両編成が造られた。

上の写真の先頭車両は海の近くを走っていることをイメージして、イルカのようなデザインで造られた。

登場は281系と同じ1994年で、「オーシャンアロー」の車両愛称が付いている。

現在は全車特急くろしお号として運用されており、北は京都、南は新宮まで足を伸ばしている。

この車両は振り子式車両という車両で、カーブに差し掛かると車体を少し傾けて走る。そうすることにより、カーブでも減速せずにトップスピードで走れるため、時間が短縮できるのだ。

写真のように、イルカ型ではない先頭車もある。

【287系】

287系自体は、福知山線や山陰本線、東海道本線などでも見ることができるが、今回は日根野電車区に所属する287系を紹介する。

287系は2012年に登場し、特急くろしお号として283系、289系(次項記載)とともに運用される。

日根野電車区には6両編成が6本、3両編成が5本配置されており、6+3の9両編成として運用されることもある。

287系の内、1編成はアドベンチャーワールドの写真や絵がラッピングされた「バンダくろしお」として運用している。

【289系】

289系は683系2000番台という車両を改造した車両で、老朽化していた381系を置き換えた。289系も福知山電車区に配置されているものがあるが、本項では阪和線用に吹田総合車両所に配置されているものを紹介する。

289系は2015年に改造された。改造される前は特急しらさぎ号として運転されていた。

改造といっても直流化改造を施工しただけなので683系時代と見た目はさほど変わらない。変わったといえば帯の色が水色に変わったというだけだ。

6両編成5本と3両編成3本が吹田総合車両所京都支所に配置され、くろしお号として使用されている。また、2019年のダイヤ改正で新設される特急「らくラク播磨」に6両編成が使用される予定である。

非貫通側の先頭車。683系時代と見た目は全く変わらない。

これまで阪和線を走る電車を紹介してきたが、たまに検査や臨時などで他の形式が入線することがあるので注意が必要だ(?)。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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